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~ 全国の強豪3歳馬、水沢に集結 ~ 水沢・第27回ダービーグランプリ

小川です。今回は、水沢競馬場で行なわれた3歳馬による地方競馬全国交流競走、「ダービーグランプリ」について取り上げます。

 1986年に創設された、「ダービーグランプリ」。当時は、中央競馬や他地区の地方競馬との交流競走がほとんど行なわれていない時代でしたが、地方競馬の4歳馬(現、3歳馬)№1決定戦として、初の地方競馬全国交流競走として創設されました。1996年にはJRA所属馬も出走可能となり、翌1997年にダートグレード競走に指定されました。2001年には施行時期をこれまでの11月から9月に変更し、1着馬にはJBCクラシックの優先出走権が付与されるようになりました。

 しかし、2008年にダートグレードを返上することになり、2007年を最後に休止。2010年にかつて行なわれていた地方競馬全国交流競走として復活し、現在に至っています。また、2010年からはスタリオンシリーズ競走に指定されており、副賞として優勝馬の馬主に、「クロフネ」の種付け権が付与されてます。

 歴代の優勝馬は、アエロプラーヌ[大井]、スイフトセイダイ[岩手]トミシノポルンガ[笠松]、ミスタールドルフ[金沢]、ブラッククロス[岩手]、ルイビスゴールド[笠松]など、いずれも各地方競馬のトップクラスの馬たちの名前がズラリ。JRA所属馬が出走可能となって以降は、皐月賞馬イシノサンデーのほか、ロジータの孫にあたるレギュラーメンバー、ゴールドアリュール、カネヒキリといったダート界のトップクラスの馬を輩出してきました。

 今年は復活してから5回目を迎えるダービーグランプリ。2010年以降は岩手所属馬が3年連続で制していましたが、昨年は船橋のジェネラルグラントが勝利。今年は、南関東から3頭、金沢、高知から各1頭が参戦。地元はステップ競走の不来方賞出走組を中心に7頭が駒を揃えました。

  0P5C1960_1.jpg 0P5C1943_1.jpg

 昨年優勝した南関東からは、大井、川崎、浦和からそれぞれ1頭ずつ参戦。昨年優勝と同馬主のダンスパフォーマー[大井]、1勝馬ながら、南関東クラシックで接戦を演じたドラゴンエアル[川崎]、今年始めのニューイヤーカップを制したファイヤープリンス[浦和]と、いずれも実績十分な馬たちが遠征してきました。

  ⑨ダンスパフォーマー_1 ⑨ダンスパフォーマー[大井]
  ⑩ドラゴンエアル 1_1 ⑩ドラゴンエアル[川崎]
  ⑥ファイヤープリンス 2_1 ⑥ファイヤープリンス[浦和]

 金沢と高知からは、それぞれ指定競走優勝馬が参戦。6月の東海ダービーが圧巻の勝利で、サラブレッド大賞典[金沢]を制したケージーキンカメ。ロータスクラウン賞[佐賀]をはじめ、重賞3勝すべてが佐賀競馬での勝利という高知のクロスオーバー。地区を代表する実力馬が水沢に遠征してきました。

  ⑧KGキンンカメ_1 ⑧ケージーキンカメ[金沢]
  ⑤クロスオーバー 1_1 ⑤クロスオーバー[高知]

 迎え撃つ地元岩手勢は、JBC当日に行なわれたステップ競走の不来方賞の上位馬が揃って出走。大将格は地元№1の呼び声が高いライズライン。不来方賞組のほかにも、ひまわり賞を制したフラッシュモブも参戦し、他地区からの遠征馬たちを迎え撃ちます。

  ⑫ライズライン_1 地元の大将格 ⑫ライズライン
  ⑪リュウノワン_1 不来方賞2着 ⑪リュウノワン
  ①マンボプリンス_1 不来方賞3着 ①マンボプリンス
  ④フラッシュモブ_1 今年のひまわり賞を制した ④フラッシュモブ

 1番人気の支持を集めたのはダンスパフォーマー。差のない2番人気はドランゴンエアルで、ケージーキンカメがそれに続く形。地元のライズラインが4番人気の支持を集め、遠征馬が上位人気に支持されました。晴天のもと、やや重のコンディションで行なわれた今年のダービーグランプリですが、スタート直後、マンボプリンスが落馬、競走中止という波乱の展開で幕を開けました。

 ハナを切ったのはクロスオーバー。バイザスターン、ケージーキンカメ、ファイヤープリンスがこれに続き、ダンスパフォーマーとライズラインは中団から先行勢を見る形での競馬。ドラゴンエアルは後方からの競馬、最後方にフラッシュモブという形でレースは進みます。

  レース 2_1 レース 3_1 1周目のゴール前

 レースが動いたのは向正面から。地元のライズラインが仕掛けます。3コーナーに差しかかる頃には、逃げるクロスオーバーを、ファイヤープリンスとダンスパフォーマーの南関東勢が捉えにかかり、4コーナーではこの2頭が先頭に。直後には、向正面でライズラインの動きを見て進出を開始したドラゴンエアルが一気の捲りで3番手に上がっていました。

 直線に入ると、南関東勢3頭の叩き合いに。内で粘るファイヤープリンスと、それを交わそうとするダンスパフォーマーの外から、ドラゴンエアルが内の2頭を一気に捕え、2馬身差で優勝。これまでなかなか勝ちあぐねていた同馬ですが、鮮やかな勝利で、これがうれしい重賞初制覇となりました。

  レース 6_1 ドラゴンエアルは待望の重賞初制覇!!

 3着から9馬身離された4着にはケージーキンカメ、5着には逃げたクロスオーバーがそれぞれ入線し、今年のダービーグランプリは遠征馬5頭が上位を独占するという結果に終わりました。

  水沢・第27回ダービーグランプリ 結果

  ⑩ドラゴンエアル 4_1 担当馬の勝利を喜ぶ吉岡厩務員

  口取り 1_1 口取り 2_1 口取り 3_1 口取り 5_1 口取り

 管理する高月賢一調教師は、水沢では一昨年のミスシナノ以来となる水沢での重賞制覇。吉原寛人騎手は、8月のせきれい賞、9月のビューチフル・ドリーマーカップに続き、今年、岩手では3勝目の重賞制覇となりました。

  表彰式 1_1 表彰式

  表彰式:吉原寛人騎手_1_1 表彰式:高月賢一調教師_1 表彰式:吉岡厩務員 1_1
  左から、吉原寛人騎手 高月賢一調教師 吉岡厩務員

吉原寛人騎手コメント

 「2月以来のコンビでしたが、1~2月の時よりはるかに(馬が)よくなっていて、馬の成長を感じました。トモがしっかりしているので、道中は追走が楽でした。器用な馬ですね。前半は後方からでしたが、折り合いをつけることに専念しました。向正面でライズラインが仕掛けたので、それを見て捲っていき、直線に入る時にはダンスパフォーマーとファイヤープリンスの直後まで上がりました。最後の直線は一気に抜け出し、手応えも余裕がありましたね。1月のニューイヤーカップは不利があって負けて悔しかったですし、力量的にはハッピースプリントのライバルでもある馬。今回、ようやくこの馬の力を証明することができ、よかったです。ここを勝ったことで、今後が楽しみですね。」

 京浜盃2着、羽田盃3着、東京ダービー4着など、実績は十分あるものの、なかなか勝ちあぐねていて重賞に手が届かなかったドラゴンエアル。ハッピースプリントと接戦を演じた実力馬だけに、今回の勝利が飛躍のきっかけになってほしいところです。
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